PojiShuriのブログ

気まぐれ更新٩( 'ω' )و

【整形外科テスト】下肢編

こんにちは。

気ままに更新ブログです。

PT分野での知識の整理中でございます。٩( 'ω' )و

 

今回は整形外科テスト 下肢編です。

臨床で使うことの多いであろうものを選んでいます。

 

近年、セラピスト同士で練習することは減ってきています。

このご時世ということもあり実技系の勉強会も減っていますしね。

でもテスト系に限ったことではありませんが、患者さんに実施する以上、机上のみでは限界があります。

協力し合いながら実技練習していきたいですね。

 

股関節のテスト

Thomas test

<評価>

腸腰筋短縮

<方法>

背臥位にて非検査側の膝を抱え、過屈曲する。

検査側下肢が浮いたら陽性。

<注意点>

THAなど術後の患者には行えない。

背臥位時に腰椎の過度な前弯がある場合注意。

<解剖学的ポイント>

腸腰筋:大腰ーTh12L1-4〜小転子、L1-5肋骨突起〜小転子 腸骨ー腸骨窩〜小転子

    赤筋>白筋(約3倍)→持久力に特化

他の筋との鑑別:縫工筋、大腿直筋

脊椎の動き:過前弯の有無、円背の有無など

 

Kendall  test(Thomas  test別法)

<評価>

腸腰筋短縮

<方法>

背臥位にて検査側の下肢をベッド端から垂らす。

非検査側の膝を抱え、過屈曲する。

検査側肢股屈曲or膝伸展で陽性。

<注意点>

大腿直筋との鑑別が行いにくい。

股外転・外旋があればTFLや縫工筋短縮の可能性がある

<解剖学的ポイント>

大腿直筋の短縮ー膝屈曲に制限を認める

開始肢位での評価も(腰椎、骨盤、股関節、膝関節のアライメント)

 

Ely  test

<評価>

大腿直筋短縮

<方法>

腹臥位にて検査側の膝を屈曲する。脱力させ、受動的に行う。

股関節屈曲があれば陽性。

+股伸展で大腿前面に痺れがあればFNST(大腿神経伸展テスト)陽性。

<注意点>

骨盤や体幹の回旋を押さえておくこと

<解剖学的ポイント>

膝関節の屈曲制限がある場合は信憑性低くなる。(直筋遠位部の拘縮)

陽性の場合、歩行時の膝屈曲に影響を及ぼす(https://www.stroke-lab.com/speciality/15950 原著https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14580132/)。

 

Ober  test

<評価>

大腿筋膜張筋(TFL)短縮

<方法>

側臥位にて、検査側の股関節伸展、膝関節90°屈曲位とし、内転させる。(別法として膝伸展位で行うものもある)

内転10°未満で止まる場合は陽性。

<注意点>

腸脛靭帯の短縮も含まれている(腸脛靭帯は柔軟性に乏しいため、主にTFLのテスト)

<解剖学的ポイント>

https://1post.jp/5607 

https://journals.lww.com/jbjsjournal/Abstract/1981/63090/Functional_differentiation_within_the_tensor.13.aspx

https://www.jospt.org/doi/full/10.2519/jospt.2013.4116

大腿筋膜張筋:前内側線維(AM)、後外側線維(PL)がある

AM:OKCでの股屈曲(歩行遊脚期 ※外旋位では作用しない)

PL:CKCでの股外転作用(歩行立脚期の安定に関与)、大殿筋から腱が結合

 

トレンデレンブルグ兆候

<評価>

外転筋筋力

<方法>

検査側下肢での片脚立位で反対側の骨盤が下制したら陽性。

※Duchenne→患側へ体幹が傾斜し、骨盤も傾斜。

<注意点>

静的立位と歩行とで必ずしも一致しない。

疼痛性破行では患側に体重乗らない。鑑別する。

<解剖学的ポイント>

中殿筋、大殿筋、小殿筋、TFLなどが関与。

拮抗筋である内転筋の緊張亢進によっても起こる。

 

Allis  test

<評価>

先天性股関節脱臼

<方法>

背臥位にて両膝屈曲位とする。

大腿骨頭の位置が異なるため大腿長が短縮する。

<注意点>

片側の脱臼のみ有用。

骨性の左右差の可能性もあるため画像チェックも必要。

<解剖学的ポイント>

先天性股関節脱臼ー女児に多い、家族歴に関与。

出生後の肢位が誘因→腸腰筋、Hamstの過伸張(股過伸展、膝過伸展)は良くない。抱っこの方法も注意。

 

Anvil  test

<評価>

股関節骨折

<方法>

背臥位にて検査側の踵を叩打する。

股関節に痛みが出現したら陽性。

<注意点>

テスト以前に下肢に痛みがある場合がある。

下肢を持つ時はゆっくり慎重に。

<解剖学的ポイント>

股関節骨折ー頚部、転子間が最も多い。

女性に多い。

画像評価が最も良いためこのテストは画像が取れない時。

 

Patrick  test

<評価>

仙腸関節病変

<方法>

背臥位にて検査側の足部を反対側の膝に乗せる。

反対側のASISを安定させ、検査側の膝を床へ押し下げる。

仙腸関節に疼痛があれが陽性

<注意点>

Faberテストもある

→股関節に疼痛があったら(鼠径)陽性

<解剖学的ポイント>

骨盤への影響→→

 

膝関節のテスト

膝蓋跳動(ballottement of patella)

<評価>

膝関節内骨折

炎症によっても起こる

<方法>

膝蓋上嚢に貯留した関節液を近位から遠位、内外側から圧迫移動させ、膝蓋骨が浮き上がったところ、膝蓋骨を大腿骨に押し付ける。

押し付けた時に骨に当たる(コツコツ感)と陽性。

<解剖学的ポイント>

滑膜の変性→滑液の過剰分泌が起こる

吸収が追いつかずに関節液が貯留してしまう。

原因の特定を:細菌感染、運動などによるストレス etc.

 

McMurray  test

<評価>

半月板損傷

<方法>

背臥位にて股・膝屈曲位、下腿外旋位(内旋位)から膝伸展する。

裂隙のクリック音または疼痛があれば陽性。

内旋位からの伸展で陽性→外側半月板(LM)損傷

外旋位からの伸展で陽性→内側半月板(MM)損傷

<注意点>

テストの前に動作評価

膝屈伸時の引っかかり、関節内水腫、ロッキング現象

<解剖学的ポイント>

MMは内側側副靱帯、冠状靭帯に固定されている→前後方向への可動域が狭い

脛骨外旋(膝伸展時)はLMが前進し、MMが後退する(内旋は逆)

 

Apley  test

<評価>

半月板損傷

<方法>

腹臥位にて膝90°屈曲位で開始。

1.大腿部を押さえ、下腿を上方に引っ張る。関節包伸張により裂隙に

    疼痛があれば陽性。(distraction test)

2.下腿を下に押し付けながら下腿回旋。裂隙に疼痛があれば陽性。(grinding test)

     内旋で外側に疼痛(LM)or外旋で内側に疼痛(MM)

<注意点>

膝の屈伸角度により前・中・後節のどの部分の損傷かを見極める

<解剖学的ポイント>

膝伸展に近いー前節、屈曲に近いー後節 が圧迫され圧が増える

 

外反ストレステスト(Valgus stress test)

<評価>

内側側副靱帯(MCL)損傷

<方法>

背臥位にて膝30°屈曲位で行う。

膝に外反ストレスを加え、不安定性の有無を確認。

疼痛、不安定であれば陽性。

<注意点>

MCL単独では膝伸展位での不安定性はない。(伸展でも不安定の場合重症)重症度分類

Ⅰ度 疼痛のみ 不安定なし

Ⅱ度 疼痛+30°膝屈曲位で左右方向の不安定性あり (部分断裂)

Ⅲ度 疼痛が強く、30°屈曲位、完全伸展位での不安定性あり (完全断裂、複合靭帯損傷)

<解剖学的ポイント>

MCLは内側半月板(MM)との結合あり。

※大腿骨側での損傷が多い。接触型での受傷が多い。

 

内反ストレステスト(Varus stress test)

<評価>

外側側副靱帯(LCL)損傷

<方法>

背臥位にて膝30°屈曲位で行う。

膝に内反ストレスを加え、不安定性の有無を確認。

疼痛、不安定であれば陽性。

<注意点>

LCLは腓骨頭に付着している。

腓骨神経麻痺がないか評価する(前脛骨筋)

→L5神経根領域との判別(後脛骨筋、長趾屈筋)

<解剖学的ポイント>

重症度はMCLを参照。

膝伸展位での内反で受傷。

 

Lachman  test

<評価>

前十字靱帯(ACL)損傷

<方法>

背臥位にて膝20〜30°屈曲位

大腿部、脛骨部を把持し、脛骨近位端を前方に引く。

脛骨が前方に引き出されたら陽性。

コツコツとエンドフィールがあればACL損傷なし。

<注意点>

前方引き出しテストに類似

→膝90°屈曲位で脛骨を引き出す。疼痛の有無により膝屈曲

 制限のある場合、Lachmanの方が良い。半月板の衝突もなし。

<解剖学的ポイント>

ACL:大腿骨顆間窩後外側〜脛骨顆間隆起

    前内側線維束(AMB)45°で最大緊張、後外側線維束(PLB)15°で最大緊張がある。

           AMB 前方引き出し、PLB ラックマン で評価。

ACL再建術では半腱様筋や薄筋が使用される。

 

後方引き出しテスト

<評価>

後十字靱帯(PCL)損傷

<方法>

膝90°屈曲位で脛骨近位を把持し後方へ押し込む。

不安定性があれば陽性。

裂隙を触知しながら後方への移動量を確認する。

<注意点>

陳旧例では後方に押さなくても脛骨の後方偏移を認めることがある(脛骨後方落ち込み徴候)

<解剖学的ポイント>

PCLも二重構造

前外側束(後内側の2倍の太さ)屈曲位で緊張

後内側束 伸展位で緊張

 

テスト肢位とか方法の画像が載せられなかったので今回は文章のみ。

とても読みづらい。

見やすいブログにするための工夫点や改善点も徐々に取り組みます。

 

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